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2017.01.03

2016年映画見(えいがみ)、総括

「もう『文』の書き方すら忘れてしまっています」と書きかけた、2015年に見た映画についての総括記事が完成できず、下書きに保存されたままになっていました。

うまくいくかどうかはわかりませんが、今年も、年頭のあいさつ以外の記事のアップにチャレンジしてみたいと思います。

ここ数年の例にもれず、2016年に見た映画の本数も、みなさんがやっているようなベスト10を出せるほどのものではないため、昔やっていた「印象に残った作品、人などを挙げてみる」というのをまたやってみたいと思います。


~2016年に見た映画から~

【映画自体が掌中のダイヤモンド】
キャロル

 映画では、特にキャロルの人間としてのあり方がじっくり描かれていて、美しい衣服に包まれた肉体までもが感じられるよう。原作は、2人が1度別れてから、偶像としてのキャロルの呪縛から解き放たれるまでのテレーズの漂泊がとても良かった。ところで、このケイト・ブランシェットのただならぬ美しさは、『めまい』のキム・ノヴァクに匹敵しないか?


【オレ的男優&女優】
チコ・ジェリコ        (『心からの複製』『珈琲哲學 恋と人生の味わい方』)
アリシア・ヴィキャンデル (『リリーのすべて』) →『エクス・マキナ』は見逃しました

 2人とも、格好良くかつ可愛い


【見た韓国映画はすべて面白かったが、1本と言われればこれ】
暗殺

 名作映画の名シーンが散りばめられていて、見つけるとニヤニヤしたり。
 ロングコートに機関銃を抱えて屋根の上を走るチョン・ジヒョン。
 あのイ・ジョンジェが、後半の裁判シーンで見せる老い衰えた肉体と執念。
 張り詰めた中に笑いをもたらしたオ・ダルスとハ・ジョンウのコンビ。
 (ハ・ジョンウの出演作品は何本も見ていますが、『暗殺』のハワイ・ピストルにはやられました)
 

【アピチャッポン作品中でもかなり明るく面白い】
光りの墓

 『光りの墓』は文字通り明るかった。過去(歴史)と現在、死者と生者、自然(動物)とヒトとが、入れ替わり交わり混ざり合う、いつものアピチャッポン・ウィーラセタクン監督のテーマながら、特に「軽み」と「可笑しさ」に満ちていると感じられた。「ホラー」要素が「光り」のために減衰したからだろうか?
 湖に浮かぶお堂に祭られた姉妹の「仏像」(?)が、リアルな人の姿になって語り出すところが大好きだ。


【女性をとりまく社会の問題は今も変わらず】
バーニング・バード

 辛い記憶は脳の片隅に追いやられてしまうようですっかり忘れていたが、タイトルを見て、その衝撃と絶望が蘇ってきた。映画の評価より何よりも、このバングラデシュのあざとい「母物」映画に描かれたものが、未だに現実として世界にも日本にも存在し、生後すぐから女性性を意識させられて育ち生きなければならない日本の女を取り巻く吐き気のするような環境を再認識させてくれる。本当にひどい話だ。


【かわいいよ、おっさん、かわいいよ】
ゴッドスピード

 鍾孟宏(チョン・モンホン)監督作品は、龍子さん(東京国際映画祭では「トゥオ・ツォンホア」と表記)に会えるから嬉しいなあ。
 印象的な場面は、ヘルメット上からのこぎりを当てる拷問シーンと、許冠文(マイケル・ホイ)と納豆(ナードウ)がタクシーの荷台に押し込められ、納豆が「このまま死んだら2人で心中したと思われるだろうか」と呟くところ。
 まさかのほのぼのラスト。

 
【よってたかっての胃洗浄】
ザーヤンデルードの夜
カミング・アウト

 前者のマフマルバフは言うまでもなし。後者は1989年公開の東独映画。

Acopyofmymind_002

画像は、ジョコ・アンワール監督『心からの複製』。大阪アジアン映画祭公式サイトより。

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