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2006.02.19

ベルリン2006閉幕

もう少しで保存、というところで間違って記事を消してしまい再現不可能。がっくり。もともと近況に書いていたものを、リンクなどが増えたのでこちらに移動してきたのだったが、気を取り直してもう一度やってみる。近況的には、このところ2冊の本の間を永久ループ状態で、見たい映画もあるくせに足がなかなか外に向かない……という。で、きょう19日は英アカデミー賞の発表。

ベルリン国際映画祭の2006年の金熊賞は、欧州4カ国合作の《GRBAVICA》が受賞した。ついさっきラジオのニュースでもアナウンスされていたが、ボスニア紛争の際に暴行を受けた女性とそれにより生まれた子供のその後の人生を描いた物語とのこと。こちらのサイトでもレポートされている。

リンクしたサイトによると、アウグスト・ディールの 《SLUMMING》もなかなか面白いよう。ドイツ映画祭あたりでやらないだろうか。

テディ賞は、フィリピンのオリオス・ソリト監督の 《ANG PAGDADALAGA NI MAXIMO OLIVEROS(The Blossoming Of Maximo Oliveros)》。マニラのスラム街の貧困と腐敗の中で生きる12歳の少年の初恋のお話。これもどこかの映画祭か何かでぜひ見てみたい作品だ(ベルリンの公式サイトに出ている作品紹介ページの写真がとてもかわいい)。監督によれば、デジタル革命は映像の世界における国家間の貧富の壁を突き崩す可能性を持っているとのことで、インドや香港や日本、韓国といった映画制作の盛んな国以外の、アジアの国々の映画が近年勢いを増してきているのは、デジタルカメラという、フィルム撮影より低コストの撮影技術が広がったからなんだろう。振り返れば、昨年の東京国際映画祭のフィリピン映画や東京フィルメックスの中国映画、カンボジア映画など、個性的で圧倒される作品がいくつもあった。

公式サイトの結果ページ

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コメント

ひでさん、こんばんわ。

そうですね~。レビューによると、「グルバビツァ」は内戦後を描いているようで、クストリッツァ作品とは、描いた時代も国も作風も、何だか正反対の作品のように想像されます。とても興味深いです。そしてもちろん、戦闘を直接描かずとも、人々の心と身体に刻まれた(辛い)記憶からあぶりだされて見えるものがあるのでしょう。

ヨーロッパの映画というのは、とても個性的だったり、非常に理詰めだったり、軽くても重くても見応えがあって、世界を席巻しているハリウッド製映画とは全く違う面白さなのだというのが昨年ほんとうに良くわかったので、どのような作品でも興味がわきます。特に、ドイツ、ポーランド、東欧など……。

shitoさん、こんばんわ。

「グルバビッツァ」の物語の大まかな説明をラジオで聞いたときに、私は「死と処女」とか「ブエノスアイレスの夜」あたりを思い出しました(←全然違うよ)。レイプではなくDVテーマですが、「Dearフランキー」などの方が設定的には近いでしょうか(あ、これも女性監督)。銀熊賞(審査員特別賞)の1つ「ソープ」(デンマーク/スウェーデン作品)も女性監督のようですね。

ああ、私も『楽園をください』、大好きです。このところBBMはアカデミー賞レースではほかの作品に追い上げられているという噂ですが、作品賞をとれるにせよとれないにせよ、もう完全に「今年の顔」ではありますよね。返って獲らなかったりすれば、授賞式がシラけるんじゃないかという気すらしたりして←すでに目が曇ってます(笑)。

石公さん、こんばんわ。
「近況の記」も含め、毎回更新を楽しみに拝読しております。

伯林映画祭金熊賞『GRBAVICA』のテーマを聞いたとき、『ビューティフル・ピープル』の1エピソードを思い出しました。これは英国に帰化したボスニア出身の男性監督の作品でしたが、『GRBAVICA』は女性監督が撮ったということがとても重要な気がします。日本でも是非公開して欲しいですね~。

そして本当に今年はアン・リー監督欧米制覇の年になりそうでコワイようなウレシイような。
個人的には、ついでに『楽園をください』の再評価をしてくれ~って感じもありますが、ともあれ直に公開される『ブロークバック・マウンテン』が本当に楽しみです。

グランプリの作品はセルビア人のエミール・クストリッツァの作品とはまた違う角度からボスニア内戦のことを描いているのではないかという気がします。実際の作品を見ていないので何ともいえませんが。

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