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2005.09.25

映画祭ばなし 続き

東京フィルメックスも、早くも9月28日夜にラインナップ発表とのこと→事務局だより。サイトも、上映作品などまだなくても、こちらは既にいろいろ充実している。片やTIFFの方は、英文版の方がまだいくらかきちんとしているようなので、スケジュール等そちらで確認した(しかしあのサイトのフレームの小ささと動作の不自由さは、携帯電話のフルブラウザからのアクセスの便宜のためのものだろうか? きっとことしも、去年作品上映前にさんざん見せられたCMの会社がスポンサーなのだろうし……などと勘ぐってみたりもする。携帯電話のフルブラウザ、使ったことがないから、単なる憶測だけど)。それでも、映画祭でしか上映されない作品が見られるのは、本当にありがたい。タイ映画『ミッドナイト、マイ・ラブ』あたりも、とても楽しみにしている。

フィルムセンターでの「ポーランド映画、昨日と今日」の特集も行けないうちに、本日で終わってしまった。作品紹介を読んでいて、上映作中の最も新しいもので内容も興味深く、ぜひ見てみたかった『笞(むち)の痕(あと)』(2004年作品)すら見損ねたのだが、ラッキーなことに、これが東京国際女性映画祭で上映されることを発見した。問題は上映が平日昼間だってことだけ……。この映画祭の上映作は気になるもが多いのだが、毎度、スケジュール的に足を運ぶのが不可能だ。TIFFの別の協賛企画のフランス映画の特集上映(朝日新聞×横浜シネマテーク フィルムフェスティバル 「フランス映画への旅」)なども気になるが、コリアン・シネマ・ウィークもみんな、同じ期間にやるからねぇ。どれも行けずに終わるんだろうなぁ。

2005.09.23

ネット環境下は財布に厳しい

お久しぶりです。

連休は前半2日は自宅PCと差し向かいで作業中。日曜日は出勤。PCにずっと向かっていると、やはりついつい通販サイトに手を出してしまう。欲しい作品はたくさんあるが、さすがにDVDは我慢している。でも本日は、ついに自宅PCの増設用メモリを発注してしまった……。

下はこの前の連休のPCと水入らずのときの成果物(笑)。ヒンドゥークシュの大王のデスクトップは、仕事に飽きた馬鹿のせいで下のように変貌してしまった。公式サイトのトップ画像を拝借してみたもの。
dsktp

ご存知のとおり、一時オープンした東京国際映画祭サイトは現在、作品ラインナップやらスケジュールやら、再びすっかり"Coming Soon"状態。それ自体はどうでもいいが、サイトのグランドオープン表示は取り下げた方がいいような気もする。上映作品は、大陸のオムニバスやら彭浩翔(パン・ホーチョン)監督作やら『非婚という名の家』やら気になる作品が目白押しだが、特に、あの李昴原作の『月光の下、我思う』と『愛シテ、イマス。1941』あたりは楽しみ。それからコンペだったか、アソカ・ハンダガマ監督の新作が出ていた気がしたけれど……。
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【追記(23日夜)】
TIFFサイトも復旧(?)したもよう。ハンダガマ作品は『レター・オブ・ファイヤー』でしたね。で、『モンゴリアン・ピンポン』が寧浩(ニン・ハオ)監督作品。『香火』見ましたが、この人の作品は面白いです→(自分の感想)。

2005.09.16

台北から月まで

20050091601龍子さんことトゥオ・ゾンファ(左画像の左端)は、昨日クランクインした鄭有傑(チェン・ヨウチェー)監督の新作《一年之初》に出演しているらしい。何だか役柄も……(→民生報)。

2005.09.14

ドイツ版 断背山

brokebackmt_toront  valkilmer_toronto
画像左は、現在開催中のトロント国際映画祭での『ブローク・バックマウンテン』キャストの面々(画像は台湾聯合報)。やはりベネチアでのグランプリのためか、とても幸せそうな顔だ。右もトロント国際映画祭での、久々のヴァル・キルマー(公式サイト画像)。カンヌでも上映された《Kiss Kiss, Bang Bang》での参加。ちょっと膨らんだ?

さて、上の記事タイトルは、9月16日から台湾で上映されるドイツ映画《英雄教育》の、中華圏お得意の映画のキャッチフレーズである。ドイツ版『ブローク・バックマウンテン』として紹介されているが、内容的にはほとんど何も関係なさそう。もうすぐ公開される映画を、話題のネタにひっかけただけというのはわかっている。わかっているにもかかわらず、ついつい気になって調べ出すバカがここに……。

原題は《NAPOLA -Elite für den Führer》で、英題は《BEFORE THE FALL (Napola)》の2004年作品(米国でも2005年10月に公開予定)。監督の Dennis Gansel は30代前半の若手で、今年7月に行われたフィラデルフィア国際ゲイ&レズビアン映画祭で上映されたほか、2004年のハンプトン国際映画祭(ニューヨーク)で観客賞など、いくつかの映画祭で上映・得賞している。

内容は、NAPOLA(ナチスのエリート養成を目的とした士官学校……らしい)で学ぶ若者たちを描いたナチスもの。ドイツや米国の予告編を見ると、(そりゃ軍服だし)映像は美しいが、うんざりするような軍隊の教練風景やら、しごきかいじめかといった陰惨な映像が続く。いくら下心大ありでも、見るのが楽しいタイプの作品ではないことはわかる。

DVD(ドイツ版、字幕なし)は発売されているので国内でもご覧になった方がいらっしゃる→mauのしっぽぽ図書館 ブログ版。飛行機中でご覧になった方も→世界の旅・日本の旅

napola_01
感想を拝見すると、なかなかの完成度ではあるらしい。が、映画祭などでやるというならともかく、高いDVDを買ってまで敢えて見る価値があるのかどうかは、悩ましいところだ。

2005.09.13

しょせんMINDO?

9月5日、平日毎朝聴いているTBSのラジオ番組「森本毅郎・スタンバイ!」のコーナーの中で映画『ホテル・ルワンダ』のことが取り上げられた。日本公開されないために、映画ファンにより公開を求める署名活動が起きている作品で、時おりコメントなどをいただく ひでさんのサイト(HISTORIA)のトップにもリンクがあるし、映画好きの人ならきっとどこかで、この映画の公開を求めるバナーなどを見たことがあるだろう。

放送の中では、『ホテル・ルワンダ』が、1994年にルワンダで起きた大量虐殺という重いテーマを扱ってはいるが、社会派作品としての価値だけではなく、映画として堪能できる(=「楽しめる」)素晴らしい作品だということを、おなじみの町山智浩氏が登場して解説した(→番組公式サイト内のページ)。キャストも豪華だ。2005年の米アカデミー賞にもノミネートされ、全米での興行成績も決して悪くないという。

で、リンクした番組公式サイト内のページを読んでいただくとわかるが、ラジオのオンエアの中で最も印象的だったのが、このレベルの作品がどうして日本で公開されないのかについて配給会社に尋ねた部分。ある配給会社の方が、日本ではこの作品はヒットしないと判断した理由を挙げていわく

日本で受ける映画とは
1.主演俳優がビッグネーム
2.ファミリー向けの内容
3.爆破、アクション、CGが派手なもの

「お客さんは頭を使うために映画館に来るのではなく、単純な爽快感を求めている人が多いんですね。日本での映画の位置付けはそんなところなんでしょう」

『ホテル・ルワンダ』は
1.テーマが政治的
2.主演が黒人俳優でしかもスターじゃない
3.いわゆるハリウッド的な映画ではない

「と、言わば三重苦。厳しいですね」と。

いや、いいのだ。映画は娯楽なんだから。自分だって、小難しいことを考えたくて映画館になど行かない。劇場が暗くなれば、これから垣間見るはずの、自分が今居る場所とは異なる世界に想像をめぐらせ胸がおどる。どのようなジャンルの映画であろうと同じように。

しかし、ビジネスだから当然と言われればそれまでだが、マーケティングに基づいた「これをあてがっておけば売れる」的な判断ばかりが横行するというのは何ともさもしいし、「あてがわれた」側からすればナメられている気がする。そして、文化だろうが食べ物だろうが、1つ当たれば企業はすべてそれになだれ打ち、誰もが飽きて2度と顧みられなくなるまでむさぼり尽くす。

番組の中で後半、町山氏が非常に厳しい意見を述べていたが、このごろこんなふうに、この国の物質的な部分以外のさまざまなことに貧しさを感じることが多い。

昨日の選挙の後に読んだ、「踊る阿呆に観る阿呆」さんの「なみおか映画祭終了」も衝撃的だった。にわか映画ファンなので、なみおか映画祭に関してはほとんど知らないに近い自分だが、こちらの記事にリンクされているなみおか映画祭のプログラム・ディレクターの最後のコメントと、これまでの映画祭のラインナップなどを見ると、Weblogの記事に激しく同感する。

選挙の結果よりも、まったく予測されたとおりに事が運んだことが、何よりも空恐ろしく感じられた。我々はもう、簡単にあてがわれ、簡単に操られ、簡単に切り捨てられるコマでしかないのだろうか、と。
     
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【2005.10.6追記】
下のコメントでひでさんがお書きくださっているとおり、2005年12月に、新規オープンするシアターN渋谷にて、『ホテル・ルワンダ』は公開が決定したそうです。

2005.09.11

断背山が金獅子賞

Venice_12 Venice_16

いよいよきょうは衆院総選挙の投票日。各所で自民圧勝が予測され、きょう(0911)は「日本のファシズム時代の幕開け」などとも言われていて暗~い気分なのだが、唯一本当に気持ちの良いニュースが聞こえてきた。

9月11日で閉幕したベネチア国際映画祭では、『ブローク・バックマウンテン』が金獅子賞をとった→記事。現在、とろとろと原作者E・アニー・プルーの『シッピング・ニュース』(集英社文庫)を読んで気分を盛り上げているところだが(笑)、さらに公開が楽しみになった。

画像左は受賞時のアン・リー。右はPhotocall時のもの。上映時の正装の監督は別として、このカジュアルなスタイルで俳優の間に立つアン・リーは、どう見ても「ひろしさん」(車寅次郎の妹さくらの夫=前田吟)、ですよね?

他に短編部門では台湾映画《小站》(Small Station)が短編賞を獲得。スタンリー・クワンの《長恨歌》も欧州芸術交流賞(→大陸報道による賞名。正式名称不明)を獲った、とのこと。
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(追記)
『ブロークバック・マウンテン』はカナダ映画ではあるが、年末の米国公開を控え、作品内容についてよりも、1960年代とはいえ西部物という伝統的固定的イメージの強いジャンルの中で、カウボーイと農夫の20年に及ぶ愛を描いているということで、『アレキサンダー』の興業的失敗(の主要原因)や『愛についてのキンゼイレポート』の制作段階からの上映時までの反対運動などに見られる、非近代的な信念を持つ保守層を半数以上抱えたアメリカで、どのような評価を得られるかということが今回随分と報道されていたように思う。

ちなみに今回のベネチアの映画祭では、『ブローク・バックマウンテン』の主演陣のうち、ジェイク・ギレンホールの出演作ではほかに《 Proof 》(ジョン・マッデン監督)が、ヒース・レジャーの出演作では『ブラザーズ・グリム』(テリー・ギリアム監督、もうすぐ日本でも公開!)と《 Casanova 》(ラッセ・ハルストレム監督)が上映されている。いやあ、ヒース・レジャーは来てますねえ。でも、今回のベネチアの最も噴飯的"萌え"報道はこれだったかと。

2005.09.07

Scars on Memory

早くも、きょうの台湾の芸能ニュースには、東京国際映画祭の「アジアの風」部門に、陳俊志(ミッキー・チェン)監督のキュメンタリー《無偶之家,往事之城(Scars on Memory)》が選ばれたという記事が出ている。

過去の陳俊志監督の作品としては、1999年の山形国際ドキュメンタリー映画祭で、《美麗少年》が上映されている。後年東京で《美麗少年》の上映があり、自分は間違えて、たまたま近いタイミングで開催されていたNHKアジア・フィルム・フェスティバルの『きらめきの季節/美麗時光』のチケットを買ってしまった。当然のごとく《美麗少年》を見損ねたまま現在に至る。まあそこで、『きらめきの季節/美麗時光』の范植偉に初めてまみえることになったわけなのだが。

(公式発表されたわけではないので断言はできないが)、アジアの風で上映されるらしい《無偶之家,往事之城》は、9月30日から10月4日まで台北で行われる"台湾国際民族誌影展(Taiwan International Ethnographic Film Festival)"(→台湾国際民族映画祭とでもいうのか?)でも上映される。作品は5年をかけて制作された新作で、公式サイトの説明によると「最新作品《無偶之家,往事之城》以中年男同志在三温暖中發展的真摯友情為記録軸線,並刻劃喪偶同志的心路歴程」とのこと。

scarsonmemory
《無偶之家,往事之城》の中年の方々。


さて、昨日の午後と本日午前、休出の代休をとり、昨日午後はチェコ映画祭に行ってきた。3本見ようと思って3回券を買ったものの、(午後の1本目(『ブルノの退屈』)も非常に面白かったのが)2本目に見た『ジェラリ』が、素直な大河ドラマ系の作品であるにもかかわらず登場人物が素晴らしく、余りに感動的だったため、最後の1本を見るのをとりやめ余韻にひたったまま帰宅した。一昨日のブラジル映画祭『マンゴー・イエロー』も強烈。

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