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2005.08.07

なぜか名古屋でシネマコリア

7月30、31日と名古屋にてシネマコリア2005の韓国映画4作品を見る。過去2年、東京でやるシネマコリアを酔狂にも名古屋まで見に行っているので、今年も同じつもりで気楽にしていたら、某博覧会のお陰で宿を取るのに一苦労。

今や沢山の韓国映画が公開されるようになったとはいえ、人気スター主演映画か、固定的なジャンルの映画ばかりが入ってきて、クオリティ的には公開されてしかるべき映画が公開されていないという主催者の方のおっしゃるとおり、今回の4作品は、そういえばめったに日本公開されない韓国コメディの佳作ばかり。しっかり楽しませていただいた。

『大韓民国憲法第1条』
同僚が被害者となったレイプ事件が、職業ゆえにまともに捜査もしてもらえなかったことの理不尽に怒り、風俗嬢が国会議員補欠選挙に立候補する話。大韓民国憲法第1条とは国民主権をうたった条文で、映画はその国民としての主権を侵されている社会的弱者(っていうのはあまり良い言い方じゃないのか?)に視点を据えた、セクシーで爽やかで「泣ける」コメディ。自分的には、4作中、最も気分の良かった作品。『気まぐれな唇』に出ていたヒロインのイェ・ジウォンがかなり魅力的で、彼女の別の主演作である『かわいい』がマジで見てみたくなった。監督ソン・ギョンシクのデビュー作、『舎方知』(1988年作品)も見てみたいものだ。

『達磨よ、ソウルへ行こう』
不動産業者と僧侶が寺(の土地)をめぐって、くだらない対決を真剣に繰り広げる、ひたすらキャラクターで見せるコメディ。『大韓民国憲法第1条』で、ヒロインの選挙を好意的に取材しバックアップする記者の役をやっていたイ・ムンシクは、ここでは首から「黙言」という札をさげて無言の行を続ける僧侶を演じていて、それが実に可愛い。可愛いという言葉以外に、形容する言葉がわからない(笑)。とともに、ヒョンガクという僧侶を演じたイ・ウォンジョンの濃く巨大な顔もインパクト強し。

LeeMunSik01『黄山ヶ原』
今回最も見たかった1作。見る前に、歴史的背景が細かく説明されているシネマコリアのパンフレットを買って予習したにもかかわらず理解しきれておらず、難しく感じられた面もあるが、人の見分けがつかなくても、それぞれの本陣の後には「隋」(中国・隋)とか「羅」(新羅)とか「済」(百済)とか大書された旗が貼られているし、方言がわからなくても、音を聴いているだけで可笑しい。これもまたコメディであるため、『達磨よ、ソウルへ行こう』のような下らない勝負で笑わせてくれたりするが、終盤は新羅と百済の国境にある黄山ヶ原で、兵力5万の新羅軍が兵力5千の百済羅軍の守る陣地を攻略するというロード・オブ・ザ・リングばりの場面が見られる。百済の民兵を演じたイ・ムンシク(左の画像)はラストのおいしい締めくくりをかっさらい、韓国でヒットを飛ばしたこの映画の脇のヒーローとなった。この作品のおかげで、彼のファンサイトができたという記事をどこがで見たっけ。

『どこかで誰かに何かあれば間違いなく現れるホン班長』
今年のシネマコリア唯一のラブコメ。主演の男女は30がらみというオトナの設定だが、ぶつかりあう2人が始終顔を合わす内に互いを思うようになるという典型的な昔の少女漫画パターン。じゃじゃ馬で思いやりを欠いたヒロインが徐々にホン班長を思うようになるとともに人間的になる……と言えば聞こえはいいが、何だか「ただの恋する女性」に変化していくところが自分的には面白くない。いや、物語として何も考えずに楽しむには、十分楽しめる作品なのだが。長~いタイトルと、殊に「ホン班長」(班長とは町内会長みたいなものだそうだ)という名前の、恋愛物とミスマッチなダサいセンスは大好きである。

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