« 沈没中に | トップページ | 范植偉がつくった短編映画 »

2004.12.01

半分パンダ

かつて大変な人気を博し、海外にまでその名をとどろかせた"たれぱんだ"や、新潮文庫の"YONDA?"、アランジアロンゾの凶暴なパンダ、"生茶パンダ"……等々、パンダというものは、キャラクターになっても本人(!)そのものでも、とてつもなく可愛い代物である。そして、なぜ自然の生き物が、あんなツートンカラーなのか、あんな色彩配分なのか、理解に苦しむところでもある。

そんな、何もしなくても可愛いパンダを変形させたキャラクターで今年ブレイクしているのが、野田凪さんというアートディレクターのプロデュースしているハンパンダ(hanpanda)だ。自分は、地下鉄の駅に貼られていた東京建物という企業のマンション広告のポスターで、最近になってやっとこのキャラクターに本格的に気付いたのだが、要はキャラクターの右半身と左半身が別々の動物の色と形からできていて、片方は必ず白黒のパンダなのだが、もう片方は、例えばコバルトブルーのウサギの"ウサパン"、あるいはパープルのリスの"リスパン"、はたまた黄色いライオンの"ライパン"、ピンクのシカの"シカパン"など、多数のバリエーションのハンパンダが存在する。

東京建物で使われているのは、半分が赤い猫のニャンパンのぬいぐるみスタイル。ハンパンダは、リンクした公式サイトでもわかるとおり、描画でも存在するが、やはりぬいぐるみの質感の方が圧倒的に良い。しかも東京建物のそれは、暗い背景に立つニャンパンを下から微妙にアオった構図のポスターで、過剰なまつ毛とポケモンキャラのようなうるうるした瞳を持ち、グロテスクにつま先を突っ込んだ赤と白黒の配色のキャラクター。その不気味さがない交ぜになった可愛さは、狂おしいほどだ。

キャラクターは"無垢"なだけよりも、(意図したものか、そうでないかにかかわらず)同時に"凶暴"だったり、"残酷"だったり、"不気味"だったりという、何か影の部分を感じさせるものの方に魅力を感じる。子どものころ、昔の童謡の恐ろしげな歌詞に、わけもわからず惹きつけられたのと同じように……。ディズニーのキャラクターに全く魅力を感じないのは、そんな複雑さが感じられないからだろうな。

« 沈没中に | トップページ | 范植偉がつくった短編映画 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/9120/2119653

この記事へのトラックバック一覧です: 半分パンダ:

« 沈没中に | トップページ | 范植偉がつくった短編映画 »