« 明日でおしまい | トップページ | 幻の映画版 »

2004.11.02

終わりました

まずは、TIFFのみ終了。しかし、最優秀アジア映画賞をとった『可能なる変化たち』、ほとんど報道されていないのは、賞自体に知名度がないからか? それとも映画が知られていないせい? 特に韓国系メディア(日本語版しか読めないが)は、どうして『大統領の理髪師』の最優秀監督賞と観客賞の受賞のことしか書かないのだろう。

31日(日曜日)は、イメージフォーラムで『スイート・ヒア・アフター』を見たあと、最後の『花咲く春が来れば』(シアター・コクーン)に。シネコン(ヴァージンシネマズ 六本木ヒルズ)のドリンク・ホルダー&キャラメルポップコーンの香りとはお別れで、やや淋しい。国際映画祭にコーラとポップコーンというのはいかがなものか、という意見もあったようだが、エンタテイメントだと監督自身が言っているのに社会派作品だと思い込んで、ティーチインでそんな質問ばかりするような(って、去年だったが)、そういうシリアスなだけの「鑑賞態度」こそ、どうかと思う(国際映画祭標準がどうなのかは知らないが)。微動だにせず、飲みもせず、食いもせず、まるで神託でも受けるかのようなしゃちほこばった姿勢で映画を見て、何か楽しいんだろうか。本当に何かが感じられるんだろうか。まあ、ビール飲みすぎで居眠りしている自分が何をか言わんや、だが。……そんなわけで、日ごろも、入替制・飲食禁止のミニシアターが苦手な自分である。ミニシアターの上映作品そのものはとても有難いんだけれどね。

『花咲く春が来れば』は、チェ・ミンシクを堪能する1本だ。うだつのあがらないトランペッターの中年男が、長年つきあってきた恋人が別の男と結婚するのを機に都会を離れ、貧しい炭鉱の町の中学の吹奏楽部の先生となる。子どもたちと吹奏楽コンクールの優勝を目指しながら、町の人々と触れ合う中で鬱屈を解いていくという話。「癒される映画」などと言われるとがっかりするが(監督自身もそう言うのだから仕方ない)、他に気に入る部分があれば良しとするか(笑)。ティーチインで言っていた方がいたが、やはり雨の炭鉱で吹奏楽部の子どもたちが演奏する「威風堂々」が(突っ込みもあろうが)感動的だ。出演者や内容的に『先生、キム・ボンドゥ』と印象がかぶる部分があるものの、チェ・ミンシク演じる吹奏楽部の講師と子どもたちとの交流シーンは楽しいし、薬局のスヨンお姉さんはとても素敵だ(あんな薬局がウチのそばにもあったらいいのに、と思う)。主人公が酒場で演奏のバイトをするときのゴールドのスパンコールの派手派手なジャケット姿には会場から歓声と拍手が起こったが、確かに似合っていた。チェ・ミンシクの濃~い個性あってこその、あの着こなしだ(笑)。

素直にそのまんま楽しめ、内容も想像どおりだが、はたして自分が、主人公の気持ちに心を沿わせることができたか、主人公の行動、主人公の決断を理解できたかは自信がない。何度も見る必要があるってことか? 何度も見たら、何かもっと奥深いものが感じられるんだろうか。

で、世の中では新札が発行された。樋口一葉はお札になりたかっただろうか。ま、いいけど。でも一葉の肖像画って、小僧寿しのお辞儀してる人と似てないか?

« 明日でおしまい | トップページ | 幻の映画版 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/9120/1840692

この記事へのトラックバック一覧です: 終わりました:

« 明日でおしまい | トップページ | 幻の映画版 »