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2004.07.12

『飛躍、海へ』がグランプリ

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昨日閉幕した福岡アジア映画祭のコンペティションは、台湾映画『飛躍、海へ(飛躍情海)』(王毓雅(アリス・ワン)監督)がグランプリに選ばれた。

作品は7月10日の上映で見たが、2本の韓国映画にはさまれ、胸が痛くなるぐらい客席がガラ空きだった。もちろんそれは『飛躍、海へ』だけではなく、韓国映画(『氷雨』および『愛しのサガジ』)が爆満で立ち見が出ている(400~500人は入っていたと思われる)のに対し、自分の見た限り、韓国以外の国の作品は客席数の30~40パーセント程度しか観客がいなかったと思う。もったいないよ。

『飛躍、海へ』は、監督自身の演じる小三という女性を主人公として、『梁山伯と祝英台』の伝説の恋人たちの物語をベースに、台湾の社会の底辺で必死に生きる人々の姿を描いた作品。ロケ地は基隆だそうで、港町の陽の光色の画面が印象的だった。いわゆる台湾映画(ちょっと眠いか辛くて悲しいか、というパターン……)を想像していたが、さすが若いのに商業作品で鍛え上げた監督だけあって、シリアスとはいえキャラクターも台詞も魅力にあふれている。

困っている友人のためなら、いつでもバイクをかっ飛ばしてかけつける小三。相手がヤクザだろうが、火だろうが水だろうがひるまず戦う。こんな強くてさっぱりしていて、侠気にあふれた一般人女性って、現代物のアジア映画では見たことがない気がするんだが。しかも不死身だし(笑)。

その彼女と同年輩の、しかし姉貴に懐いている弟という雰囲気の、不器用で一途な若者を演じているのが周群達(Duncanさん)。アイドルドラマのスカしたイメージとは全く異なる、控えめながらハートの感じられる人間的なキャラクターだ。小三の説明によれば"家庭環境が複雑"だったため、発語や感情表現に障害があるという人物像だが、彼の気持ちは画面からにじみ出ている。
   
王毓雅監督の映画祭等での受賞は今回が初めてで、ご本人も予想外だった様子。7/16の聯合報によれば、監督が撮影予定の新作タイトルは《愛與勇氣》だそう。なんだか、監督らしいパワフルな作品っぽい楽しみな題名だ。ちなみに、『飛躍、海へ』は監督によると3部作のうちの1作目で、2作目はもう出来上がっているらしい。

受賞結果の台湾マスコミ報道の1つ
   ↓
「飛躍情海」福岡拿大獎 導演王毓雅當場開起簽名會(7/15 Ettoday.com)
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コメント

@YOUーCOさん、お久しぶりです。

おお、台北でご覧になった! いいですねえ。

確かに字幕がないと「なんだかよく分からない」かもしれませんねえ。でも字幕があっても、終盤は「なにが起きたんだかわからない」部分もなきにしもあらず……かもしれません(笑)。

でも、アリエル・リンちゃん演じる小英のエキセントリックで一途なところとか(私は好感を持ちました)、アリス・ワン姉御演じる小三のかっこよさとか、台湾の空気とか、そんなものを「感じる」だけでもいいんじゃないかなと、字幕のついたものを見た身では思います。決して「理解するほどの内容じゃない」というような、悪い意味ではなくて……ですね。

「飛躍、海へ」は 
4月に旅行していた(正確には台湾電影節にて)
台北の映画館で中国語 と 中国語字幕で 
しかも途中から映画館に入り(ツアー旅行初日) 
自分の中国語力が初心者という
過酷な状況で(苦笑) 鑑賞した為に
なんだかよく分からなかったですけど・・・・・。

石公さんのおかげでやっと分かりました。
あの時間は無駄じゃなかったのね(苦苦笑)

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