« 2004年6月 | トップページ | 2004年8月 »

2004.07.30

ベネチア

眠気に負けて、書きたくてもPCの前でよだれ垂らして眠ってしまう日々である。らもさんもおいちゃんも逝ってしまったのに。

9月1日からのベネチア国際映画祭、もう上映作品がきまっていた。そりゃ、時期的に当たり前か。

侯孝賢の『珈琲時光』、賈樟柯《世界》、林権澤《下流人生》などがコンペテティション。コンペティション以外では、王家衛《愛神》(←コン・リー主演の、だよね?ずいぶん前からタイトルを聞いているが……)、杜琪峰《柔道龍虎榜》(←これはもしやレオン・カーファイの出るアレ?)。台湾の陳正道という若手監督の《狂放》という作品も上映されるそう。韓国・日本・香港の監督作品を集めた例の『THREE』の2……とか。まだ公式サイトを見ていないので、何が何の部門で上映されるやら不明。遠いところで行われるわけで、出かけるわけでなし、何がかかろうが関係ないといえば関係ないんですがね。やはり気になる。

あ、「電影双周刊」の660号は《17歳的天空》の記事あり。

2004.07.27

《米迦勒之舞》が気になる

niezi_108.jpg
画像は、以前紹介したニエズの監督である曹瑞原が監督した、アイドルグループ"ENERGY"主演の偶像劇《米迦勒之舞》に出演している"楊教頭"こと丁強さん(公式サイトより)。

このドラマ、放映第1回からずっと視聴率不振が伝えられており、今だに視聴率は振るわないらしい。報道によれば、"実験的作品"で筋がわかりにくいということで、制作・放映局である台視(台灣電視)の意向により、視聴者が見たいENERGYのダンス部分をメインにすえ、ドラマ部分をカットしたMTVが作られたらしい。今現在、リンクした台視ホームページのトップでこのドラマの一部(編集したもの)が見られるが、昔の前衛映画と不出来な特撮物を混ぜたようなドラマで、確かにちっとも面白くない。自分としてはENERGYが誰やらさっぱりわからないのだが、あまりにヘンなドラマなので、VCDが発売されたら買ってみようかと最近血迷っている。きっと最終回まで、期待通り面白くないのではないかと思われるが(爆)。

タイトルの"米迦勒"というのは、あの大天使ミカエルのことで、何だか良くわからないが、善を代表する天使と悪を代表する天使の戦いをダンスを織り交ぜて描いたドラマのようだ(←ちゃんとあらすじを解読しろよ)。その善玉天使の少年時代を演じるのが、張捷。ニエズで、やはり阿青の子供時代の役を演じ、昨年の東京国際映画祭で上映された李康生初監督映画『不見 - The Missing』にも出演していた、あの彼である。彼は現在16歳だそうだが、今回も子役としての出演なのでドラマの公式サイトには出ていない。張捷くんは、ニエズの副監督の方が(ニエズ制作のときに)見出してドラマに抜擢した俳優なのだそう。『不見 - The Missing』では、昨年の金馬奨の最佳新演員にノミネートされた(このとき同時にノミネートされていたのが、『飛躍、海へ』のアリエル・リン(林依晨))。おこずかいの金額が上がることが望みで、バスケットが好き、声変わりの最中という、婆にははなはだ孫のような近況の超若手俳優である。

2004.07.25

お気楽ご免

元来、ダジャレ好きである。最近ついつい目を留めてしまうのは、電車の車内広告の湖池屋「激カラムーチョ」のポスター。従来品「カラムーチョ」との「当社比」ならぬ「当社ヒー」比較広告(おなじみのばあちゃんが「激カラムーチョ」を食べて「ヒー」という声の長さをビジュアルにして、「カラムーチョ」と比べたもの)。ばあちゃんの絵は可愛いわけではないが、「当社ヒー」が可愛い。後発激辛商品「暴君ハバネロ」に押され気味で、車内広告のインパクトが強かったハバネロの向こうを張って宣伝に力を入れ始めたのではないかと推察するが。

何と言っても一番グッと来たのは、『ファインディング・ニモ』のDVD発売(2004年6月18日)の広告だ。ニモの絵柄の片隅に小さく「あの感動を、おうちニモ」とある。これを初めて見た日には、その言葉の余りの可愛さに感動し、一日中頭の中を「庭にもニモ、裏庭にもニモ」というバカなバリエーションが回り続けた。ディズニーキャラは好みではないのだが、何故かニモだけは、名前のせいか可愛いと思う(←んなら、見ろよ)。

が、ニモは見ず、きょうは新宿シネマミラノで『箪笥』(原題《薔花、紅蓮》)を見る。いや、さすがにホラー。アジア映画にありえない客層。アジア映画にありえない客の入り。さすがに立ち見まではなかったが、ほとんど満員の劇場で、周りは10代~20代前半の若い人たちが7割以上。あとは男性(韓国?ホラー?)映画ファンとおぼしき人たちが少し。

映画は、手を洗う場面から始まる。洗っているのは白衣を来た医者だ。その中年男の前にヒロインの少女が入院中の寝巻き姿のまま女性に連れられて受診にやって来る。この最初のシーンに登場し、画面いっぱいにその(特に美しくもない)顔をさらし、その後2度と登場しなかった医師こそ、イ・デヨンさんであった。映画の舞台の古びた家の、クラシックな小花模様の壁紙を映したタイトルロールから印象づけられた美しい世界が、デヨンさんが出てきてくれたおかげで一瞬吹っ飛んだ(いや、デヨニストとしてはたいへん嬉しかったので←大バカ)。もちろん、すぐに元の世界へ戻ったが。

『箪笥』は、漫画化もされているようだが、極上の少女漫画のような美しさだった(内容的に似たところは全くないが、ヒロインが古い倉庫に入っていくシーンで、大昔好きだった『温室』という萩尾望都の漫画を思い出した)。ホラー映画は大の苦手で、いつも劇場では耳を塞ぎ、目を細めつつやっとの思いで見ているのだが(←意味ないじゃん)、この作品は素面のまま(笑)見ることができた。ホラーというよりは、むしろ金田一探偵の出てこない横溝映画のような感触で見ていた。あるいは、どこの評でも言われている継母役のヨム・ジョンアの怖さは、よくヒッチコック映画に出てくる中年女性の不気味な怖さに重なるかもしれない。「薔花紅蓮伝」という有名な韓国の姉妹の伝説を下敷きにした話で、その「誰でも知っている」話がホラーとしての伏線なわけだが、実際には……。

モノローグを使わない、気持ちを歌い上げないから、衣装やインテリアの装飾的美しさに反して、とてもクールで統一感のある作品という印象を受けた。監督は音にもこだわったそうで、帰宅した今でも耳に残っている足音などもあってそのこだわりはよくわかるのだが、(少なくとも自分は)音量で脅かされた気がしたところがあったのはちょっとアレだったなあ。「音で怖がらされた」のならまだ良いが、音量そのものでびっくりさせられるのはなあ……。後半流れる音楽は良かったと思う。

その後、西口へ回り、気になっていたEasyWayで珍珠[女乃]茶を飲んでみる。ファーストフードとはいえ、しっかりと香ばしさの薫るお茶だった。他に自分と同じミルクティーを飲んでいたのが、場所柄なのか、やはり1人で来ている男性ばかりだったのが面白かった。(食べなかったが)食べ物もなかなか美味しいとの声を聞く。

さて、香港ではもうすぐ公開のため祐祐がキャンペーン真っ最中の《17歳的天空》。先週のニュースでは、シンガポールでは(題材的な理由で)上映禁止だそうで、あちらのファンはがっりだろう。アジアの国々もいろいろなんだ。

9月の「第49回アジア太平洋映画祭」(福岡)には、阿青母こと柯淑勤さんも出演する『黒狗(ブラックドッグ)親分が来た』(原題《黑狗來了》)が上映となる。以前の台湾報道では、同映画祭には『黒狗(ブラックドッグ)親分が来た』のほか《台北二一》と《十七歳的天空》も参加するとあったのだが、どうやら今回はおあずけのようだね。やはりファンタかな?

2004.07.21

夏の恋より5月の恋?

7月16日から台湾で公開されている映画《五月之戀》、これがけっこう良いらしい(→ご覧になった方の評 「通訳者銭衝の日記」。やはり言葉とそれに付随する文化がわかっていると、映画の理解度も楽しめる度合いも全然違うことがよくわかる)。『藍色夏恋』よりさらに良いとなると、ラブストーリーとはいえ(笑)、期待がいや増すというものだ。

出演者が陳柏霖と劉亦菲で、監督が徐小明ということは知っていたが、出ていましたよ、ニエズメンバーズ。ニエズ中で王家に仕え、龍子父亡き後も"ぼっちゃま"龍子さんを包み込むように見守っていたあのじいさんもとい"王家副官"役の田豊さんが、劉亦菲の祖父として物語の要となる役を演じている。

maylove_fong1.jpg上でリンクした台湾の《五月之戀》公式サイトの、田豊さんのプロフィールを見ると凄い。ニエズのじいさま方や脇役陣が名優揃いだというのは想像もできたし、調べたりもしていたが、さすがに"龍子家じい"までは調べてはいなかった。彼のフィルモグラフィは名作ばかりだ。いやぁ、"挽歌"DVD見直さねば。

物語は台湾と大陸ハルピンと、過去の思い出と現在を行き来するようだ。台湾の三義で有名な「五月雪」(桐の花)と、台湾のバンド「五月天」がモチーフとして登場し、もちろん「五月天」のメンバーも登場する。

面白いことに、本作を紹介する大陸の娯楽情報ページには、台湾の公式サイトには載っていないスタッフ・キャストが見られる。台湾サイトには"監製"焦雄屏とあるだけだが、大陸では、焦雄屏(台湾)に加えて田壮壮(大陸)が"監製"に名を連ねているのだ。田壮壮の名を見ると、それだけで映画の品格が上がるような気がしてくるというものだ(←単純すぎるよ)。

オマケに気になったのは、やはり大陸情報である。この中のキャストの終わりに載っている"江老師"の役って、もしやあの情熱の某でしょうもない演技を見せてくれたプロデューサーっすか?

台北のこの週末の興業成績は、第1位が《五月之戀》と同時に封切りになった《十面埋伏》こと『LOVERS』。この週末だけで約1800万台湾ドルを稼ぎ出している。同じく同時封切りの『名探偵コナン 銀翼の奇術師』が3位で220万台湾ドル。《五月之戀》は9位で47万台湾ドル。台湾の国産映画としては頑張っている方ではないだろうか? しかし、1位の数字を見ると、この張芸謀映画の人気に驚く。北京で大プレミアイベントをやるだけのことはあるよね(←刀郎さんも無事歌った)。

2004.07.20

台湾VOGUE

もう既にお持ちの方もいるかもしれないけれど、台湾VOGUE7月号に祐祐が1頁、えらい綺麗なオニーチャンたちと一緒に載っているので興味のある方はどうぞ(画像下、賀軍翔クンは最近よく台湾芸能ニュースで見かける名前だ)。

自分? 『復讐者に憐れみを』にイ・デヨンさんが出ていると聞き、香港版VCDを見直しているところ。出腹オヤジで十分(笑)。

だが美しい黄志瑋と、楊祐寧(←ズボン落ちるよ)。7/21付民生報(聯合網)の画像(ゲスト出演したテレビ番組。NG頻発の爆笑の中での収録だったそうで、楽しそうだ)。
  ↓
2141246-857399.jpg

SHIMOTSUMA , WHERE?

買ってあった前売り券在庫の最後、『下妻物語』をやっと見てきた。

あっちこっちの評判がいいので今さらこんなことを言っても仕方ないのだが、こんなに上映後の館内の雰囲気のいい映画もめずらしい。マニアックな映画ファンの少なそうなメジャーな客層にもかかわらず、エンドロールが終了するまで席を立つ人が少ないし、上映室から出る人々の表情は幸せそうで、やわらかに笑みを浮かべているが多い。いや、自分の気持ちが和らいでいたから、そう見えたのかもしれないが。

ちょうど先月見た韓国映画『子猫をお願い』よりヒロインたちの年齢は少し下だが、同じように若い女の子たちの友情と現実と生き方をテーマに据えていて、どちらも堂々の完成度で、それなのに全くタイプの違う映画だというのがとても面白いと思った。

『SILMIDO』と『ブラザーフッド』を見たときに、(韓国映画は韓国映画で良いのだが)日本映画の方は、何もその重さと熱さをマネしなくても、フヌケてていいじゃんとつくづく思ったが、この『下妻物語』こそ、今の日本のエンタテイメントとして世界に紹介したい映画じゃないのか(って、世界数カ国で公開が決まってるんだよな、自分がこんなところで言わなくても……)。

で、こんなのは"くすぐり"にしか過ぎないことなのかもしれないが、やっぱり「ウシクダイブツ」も「シモツマシ」も「ゲンチャリ」も「ビバユー」も「ロリータ」も「レディース」も「チーマー」も「ジャスコ」も「○ェルサーチ」も「バッタモン」も「トッコウフク」も「タカノユリ」も「ダイカンヤマ」も「イバラキ」も「ケジメ」も、わかるからこその、そこはかとない可笑しみってのはあるよな。「キキキリン」や「ミヤサコヒロユキ」や「コイケエイコ」その他諸々キャストなんかも。

そう思うと、いつもとっぷり楽しませていただいているはずのアジア圏の映画やドラマ、本当の意味で味わうことはできていないんだろうなと、ちょっと寂しくなる。そりゃエッセンスは伝わるし、「外国人としての楽しみ方」もある。逆に「想像して学ぶこともある」から、それはそれでいいんだろう。でもなぁ……。

ふだん見ている外国の映画が遠いものに思えるぐらい、『下妻物語』が楽しめるってことなんだけれどね。

本来「フシギちゃん」は結構好きなんだが、今回ばかりは、深田恭子のロリータ娘が「フシギちゃん」にならならず、すっくと孤高に生きる低温少女であるところに好感を持った。土屋アンナのセルマ(byビョーク)からヤンキーへの変貌も見事(←『バンジージャンプ……』のビョンホンのような変りっぷりだ)。

小三(『飛躍、海へ』)もそうだけど、友人のためにバイクかっ飛ばす女の子、すごく良いよね。

2004.07.17

ドリーム・ショー

みうらじゅん主催かと思ったよ。2004年9月8日(水)から10月9日(土)まで行われる「山形国際ドキュメンタリー映画祭 東京上映2004」のイベントタイトルなんだけど……。

ドキュメンタリー・ドリーム・ショー ― 山形 in 東京 2004 ―

プレイベントの上映作品はもう発表になっている。

2004.07.12

『飛躍、海へ』がグランプリ

M02.jpg Img219033558.jpg

昨日閉幕した福岡アジア映画祭のコンペティションは、台湾映画『飛躍、海へ(飛躍情海)』(王毓雅(アリス・ワン)監督)がグランプリに選ばれた。

作品は7月10日の上映で見たが、2本の韓国映画にはさまれ、胸が痛くなるぐらい客席がガラ空きだった。もちろんそれは『飛躍、海へ』だけではなく、韓国映画(『氷雨』および『愛しのサガジ』)が爆満で立ち見が出ている(400~500人は入っていたと思われる)のに対し、自分の見た限り、韓国以外の国の作品は客席数の30~40パーセント程度しか観客がいなかったと思う。もったいないよ。

『飛躍、海へ』は、監督自身の演じる小三という女性を主人公として、『梁山伯と祝英台』の伝説の恋人たちの物語をベースに、台湾の社会の底辺で必死に生きる人々の姿を描いた作品。ロケ地は基隆だそうで、港町の陽の光色の画面が印象的だった。いわゆる台湾映画(ちょっと眠いか辛くて悲しいか、というパターン……)を想像していたが、さすが若いのに商業作品で鍛え上げた監督だけあって、シリアスとはいえキャラクターも台詞も魅力にあふれている。

困っている友人のためなら、いつでもバイクをかっ飛ばしてかけつける小三。相手がヤクザだろうが、火だろうが水だろうがひるまず戦う。こんな強くてさっぱりしていて、侠気にあふれた一般人女性って、現代物のアジア映画では見たことがない気がするんだが。しかも不死身だし(笑)。

その彼女と同年輩の、しかし姉貴に懐いている弟という雰囲気の、不器用で一途な若者を演じているのが周群達(Duncanさん)。アイドルドラマのスカしたイメージとは全く異なる、控えめながらハートの感じられる人間的なキャラクターだ。小三の説明によれば"家庭環境が複雑"だったため、発語や感情表現に障害があるという人物像だが、彼の気持ちは画面からにじみ出ている。
   
王毓雅監督の映画祭等での受賞は今回が初めてで、ご本人も予想外だった様子。7/16の聯合報によれば、監督が撮影予定の新作タイトルは《愛與勇氣》だそう。なんだか、監督らしいパワフルな作品っぽい楽しみな題名だ。ちなみに、『飛躍、海へ』は監督によると3部作のうちの1作目で、2作目はもう出来上がっているらしい。

受賞結果の台湾マスコミ報道の1つ
   ↓
「飛躍情海」福岡拿大獎 導演王毓雅當場開起簽名會(7/15 Ettoday.com)
i851537-b.jpg

2004.07.09

台風の影響

2121348-849257.jpg

死者およそ30名を出した台湾の台風の被害は甚大で、アイドルドラマの撮影スケジュールにも大幅に影響を及ぼしている(って、被害者の方に失礼な話題だよな……)→記事。ということで、我らがCrystalBoysの面々の出演作も、《聖稜的星光》、《火線任務》など、撮影がストップしたり、出演者と連絡がとれなくなったり、制作に関わっている人たちは大変だ。しかし、マスコミは好きなんだなあ、この画像。

同じく台湾、12日には、トーク番組《康熙來了》の《17歳的天空》出演者の回(楊祐寧、金勤、Duncan出演)の再放送があるそう。

2004.07.08

早朝だらだら

日本人記者が実尾島の真相を解明
    ↑
本屋でよく見かけるこの本は、そんな労作だったのね。こりゃ読まねばならないな。

本といえば、選挙前に頭を整理するのにとってもわかりやすく有難~い本が、山口二郎著『戦後政治の崩壊― デモクラシーはどこへゆくか ―』(岩波新書)。通勤途中のみで読んだが、エンタテイメントを読むように面白く(?)読みやすかった。タイトルはデカいが、過去を総括的にまとめただけの中身のない本ではなく、常にそれが"今"とどう関係しているのか、コイズミくんのどこがこんなに癇に障るのかを、冷静に的確に説明してくれていて心地よい(官僚支配の部分などは「心地よい」というよりは、どうしてくれるんだ、と怒りに震えながら通勤する羽目になるけどね)。

映画『SILMIDO-シルミド-』や『ブラザーフッド』のような軍や戦争をメインに据えた映画が日本のそれよりもリアルなのは、朝鮮半島の南北の問題と無関係ではありえないからだし、本国で記録的なヒットとなったのは、映画自体の面白さとは別に、映画の虚構の世界と現実とが繋がっているからだとも思える。

「そういう国の俳優は顔が違う、引き締まっている」「徴兵がある国の男優は魅力的」……なんてことを言う声を耳にしたりするが、『SILMIDO-シルミド-』や『ブラザーフッド』のような映画を立て続けに見ると、「ああ、フヌケた日本でいいなあ」とほっとすることこの上ない。(大嫌いな)恋愛映画とか、自分語りメインのインディーズ系映画とか、そんなんばかりがいいじゃないか、日本映画は(きっと見たくないだろうけど……(爆))、と思う。緊張感とオトコ社会の縛り(建前とも言う)でがんじがらめな顔の男優さんより(←そりゃ腐れ方面じゃ立派な"moe"ターゲットなんだがさ)、涙ウルウルの妻夫木くんとか(って、あれはグラビアか)……んなんがいいよ。

緊張感のないフヌケた顔で、しかし頭だけは冷静に、普通の国じゃなくて特異な国であり続けるのも、ありだよね。

それより、サマワ密着取材で、おバカな現実をエンタテイメントに仕立てあげたマイケル・ムーア作品みたいなの、あったら面白いと思うんだが。忘れたけど、サマワに派遣された方々が読んだ川柳が新聞に載ったときがあって、あれ、トホホで率直で人間的で面白かったんだけどなあ。

そして、「言ってることとやってることが全然違うじゃないか」丸出しの、一昨日の聯合網記事にあった阿賢さん画像で締める。(ところで「阿賢」さんで検索かけている皆さん、簡体字でサーチするとがっちり見つかりますよ~←何がだ?)
2116207-847153.jpg

2004.07.07

日々だらだら

lovers_poster.jpg

ニエズ関連芸能新聞記事も貯まっているし、台湾では単館上映にして国産ドキュメンタリー映画《歌舞中國》の興行収入が100万台湾ドルを超えたという記事も気になる。今週末には福岡に行くので、不在者投票もしてきた。が、この2週間ほどずっと体調が悪い(←早く寝ろよ)。

それなのに、ついに今さらやっと、『SILMIDO-シルミド-』を見てきた。1本で3本分ぐらいのボリューム感ある映画だった。あまりの見応えにうなる。いまだに、テンポよくというか、まさに"かっさらわれる"ように観客までをもオープニングから実尾島まで、有無を言わさず運んでいくあのジャンジャジャジャジャン(←これでは水戸黄門の主題歌イントロ)という音楽が耳について離れない。最初に顔のわかる形で登場したのは、『公共の敵』刑事そのまんまの姿のやくざなソル・ギョング。その後続々と顔を出す他の実尾島特殊部隊メンバーは、やはりどこかで見たような、あの顔、この顔。しかもほとんどのキャラクターがしっかりくっきり描かれていて、「オー、ユリョン!」な話(実話!)にもかかわらず、人間ドラマとして納得させられてしまう。当初、「あ、『ブラザーフッド』より、日本の戦争映画に近いかな」などと思いつつ見ていたが、途中からは何だかわからないうちにテンポにまきこまれ、シニカルでホットで渋~い班長(カン・シニル)と、若い指導兵との間の「流れる点描の世界」とか、助演男優賞俳優ホ・ジュノの後姿(ケツとも言う)などに脇目をふりつつ、一気に最後まで持っていかれてしまった。

しかしラスト近く、バス中の彼らが「南の歌は思い出せない」と言って北の歌を歌う場面(中盤、強姦事件を起こした男が歌った歌でもあるのだが)、無知な自分には、歌という大衆文化が民間レベルでは南北共通だったということなのか、南の人々の間にも国家権力への抵抗と言う意味の大衆運動として共産主義思想というのは大きな基盤を持っていたということなのか、それとも単に北を揶揄するために覚えた歌だったのか、あるいは、祖国から逆賊として討伐されてしまう皮肉な運命を象徴するための場面というだけなのか、わからなかったのが情けない。

『子猫をお願い』は良い映画だったが、宣伝とは全く逆に、『SILMIDO-シルミド-』では悲惨な事実をもとにした悲劇というよりは、スペクタクルとしての爽快感が優り、『子猫をお願い』を見た後はどーんと暗くなった。そりゃ、自分にとってのリアルが何かということなのだろうが、『子猫をお願い』は決してさわやかなだけの青春映画ではない。いい意味でね。

画像は、きょう予告編を見た『LOVERS』(十面埋伏)の台湾版ポスター。これにアニタ・ムイが出られたら、どんなによかったか。

支離滅裂、御免。


17歳的……DVD

やっと公式サイトに情報がでたねぇ。《17歳的天空》DVD。台湾で7月末からレンタル、8月発売。

2004.07.03

いよいよ香港

ついに、香港紙にも《17歳的天空》とともに楊祐寧の名が出始めた。ふだん余り香港紙はマメに見ないので、気付かなかったが、7月2日付成報明報。8月5日からの香港公開に先がけ、7月24日から27日まで祐祐は香港のあちこちで宣伝活動に借り出されるよう。日本にも来てほしいね。

孫と鬼ごっこ

だったっけ、ビトー・コルレオーネの最期は。ゆらゆらと静かに倒れていったんだ、確かあれは。

『ラストタンゴ・イン・パリ』は残念ながら見ていない、『地獄の黙示録』すら見ていないが、『波止場』と『欲望という名の電車』と、もちろん『ゴッド・ファーザー』シリーズは好きだったなあ。『波止場』の彼は、目を見張るようなパッツパッツな色っぽさだった。

米俳優マーロン・ブランドさん死去……asahi.com

2004.07.01

小石ひろい

へこたれているので、小ネタを並べてみる。

7月15日から行われる韓国・富川国際ファンタスティック映画祭では、『妖夜廻廊』が上映される。監督、おめでとう!(っといっても、自分はあくまでも、一《心猿意馬》ファンであるに過ぎず、『妖夜廻廊』に執着はない。どっちも、結構しょーもない映画であることは同じだが←偉そうに)……他の作品はまだ未チェック。

2003年山形国際ドキュメンタリー映画祭でも上映された韓国のドキュメンタリー『送還日記』が、7月17、18日に国際交流基金フォーラム(赤坂)で上映される。

(少し前のニュースだが)アメリカでは民主党の大統領候補であるケリー上院議員の応援イベントに、バーブラ・ストライサンドやらデ・ニーロやらディカプリオが登場したりとか(韓国の歌手の人なども出たらしい)、韓国ではえらく豪華メンバーな俳優ら映画人がイラク派兵反対を表明したりしているけれど、日本はなかなか難しいんだね。もちろん、政治的・社会的活動をしている芸能人はいるだろうが、政治的な問題に関して、メジャーな人が表舞台で立場を表明することって、日本じゃあまり聞かないね(宗教系の人を除いては)。

« 2004年6月 | トップページ | 2004年8月 »