« くちびるきまぐれ | トップページ | ココログ以前の »

2004.02.22

映画《地下鐵》

いろいろな理由で眠気と戦いながら、やっと香港版DVDを見た。

今年日本で公開予定の、金城武と梁詠[王其](ジジ・リョン)主演の『君のいる場所』(向左走、向右走)の原作者である台湾の人気絵本作家・幾米(ジミー)の同名作品の映画化。

原作絵本『地下鉄』は日本でも小学館から発売済み。原作を読んでいないので何か言う資格はないが、解説などを見たところ、映画は脚色というよりはむしろ翻案に近いくらい原作と違う様子だ。


日本でも、本屋ではジミーの本が平積みされたりして人気が出てきているようだし、秋には『君のいる場所』の公開という前提があれば、冬ぐらいには映画《地下鐵》が公開されてもいいかもしれない。

何か、この話ならではのパワーのようなものは、映画では感じられなかったが(原作にパワーがありすぎるんだろうな、きっと)、全然違うが、同じ美しい恋愛物である韓国映画『ラブ・ストーリー』(←先週見た……)あたりが受けるなら、《地下鐵》が受けないとも言い切れないもんなあ。もちろんクリスマス少し前ぐらいの公開で。


で、自分がこれを見たのは、原作でも監督でも、主演俳優でも、董潔(ドン・ジエ)ちゃんや桂綸[金美](グイ・ルンメイ)のせいでも何でもなく、もちろん范植偉(ファン・チィウェイ)が出ているからだ。

ジミーの『地下鉄』は、昨年7月下旬に台北で音楽舞台劇 《幾米・地下鐵~一個音樂的旅程》として上演され、范植偉も(たぶん)映画と同様の役どころでの舞台初出演を果たしている。「演技は悪くないけれど、歌はどうか…」との心配を、吹き飛ばすまではいかずとも「歌もまあまあじゃん」と、ファンを安心させたとか、させないとか(笑)。

この舞台、映画版とは違って原作に近い形で制作されたようで、好評を博し、年末にはマカオで上演され、今年5月には北京でも上演予定。台湾でも、今年再演という話を聞く。

chikaposter.jpg chika.jpg

画像は左が舞台版のポスター、右は舞台のイメージ写真(どちらも新浪網より)。画像の上でクリックすると大きくなります。


范植偉は、台湾での人気を考えれば、天使の役に振られたのもわからなくはないが、クラシックな雰囲気を持っている俳優なので、映画にせよ舞台にせよ、こういう茶目っ気のある洒落た役は、もうひとつしっくりこない気がする。申し訳ないが、似合っていないと……。あるいは、まだそこまで、器用にこなす力がないのか(←南特影帝に何を言う!)。黙ってたたずんでいれば絵になる若者なのだが、いたずら天使は違うと思うぞ。


映画《地下鐵》は、アジア映画ファンにとっては嬉しい顔ぶれの、将来有望な若手俳優が揃ったアイドル・ドラマのような雰囲気の作品だが、途中、林雪(ラム・シュー)がギターを抱えたときに流れる歌"Tout va Bien(Montage Song)"と、その音楽にのった映像は、アイドル・ドラマの次元を超えてしみじみと印象深い。

『[薛/子]子』の『消失的59分59秒』DVDの中に収録された、小敏が張哥の家を出た後に失恋の歌詞の英語曲にのせて登場人物たちの憂いに満ちた姿が次々と映される、カットされてしまった夜のシーンを思い出す。


個人的には、梁朝偉(トニー・レオン)演じる男の親友の運転手役・葛民輝(エリック・コット)は、《心猿意馬》の兄貴・呉毅将(ベン・ン)のタクシー運転手を彷彿とさせて、惹かれるものがありますです。

« くちびるきまぐれ | トップページ | ココログ以前の »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/9120/224300

この記事へのトラックバック一覧です: 映画《地下鐵》:

« くちびるきまぐれ | トップページ | ココログ以前の »