« 夏至、冬至、そしてハッピーエンド | トップページ | 映画《地下鐵》 »

2004.02.17

くちびるきまぐれ

いや、『気まぐれな唇』と声に出して言ってみたら、『よこはまたそがれ』を思い出しただけです(古すぎ)。

その『気まぐれな唇』は、従来のホン・サンス作品に比べると観やすいと言われるだけあって、かなりソフトだ。正直ソフト過ぎて、監督独特の(いい意味で)何だかヤな気分にさせる引っかかりがほとんど感じられず、印象が薄い。当然、眠い。重たかったまぶたにかろうじて残っているのは、キム・サンギョン演じる主役の男の赤いTシャツと、酔いに頬を染めた美しいチュ・サンミの顔、白い塀の続く韓国の住宅街と、看板の折り重なった商店街の路地。

ラストの、門から立ち去る主人公のやわらかな笑顔は、『ブエノスアイレス』の最後のファイ(トニー・レオン)の笑顔に、ある意味、近いのだろうか。断ち切れない関係、降りられない繰り返しから、やっと降りた、踏ん切りがついたってことなのか? そしてソウルにやっと帰る? そんなことを言いたいのか、言いたくないのかは知らないが、その笑顔は、不気味なまでにさわやかだった。

原題は『生活の発見』。英題は、"Turning Gate"。重要なモチーフである回転門("Turning Gate")の寓話の、その門の名であるらしい。

そうそう、ついでのようで失礼ですが、イ・オルさん、『サマリア』ベルリン国際映画祭監督賞受賞おめでとう!(賞をとったのはキム・ギドク監督だろーが)

« 夏至、冬至、そしてハッピーエンド | トップページ | 映画《地下鐵》 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/9120/204750

この記事へのトラックバック一覧です: くちびるきまぐれ:

» 気まぐれな唇 [R-Site]
気まぐれな唇 テアトル新宿で映画『きまぐれな唇』を見た。この映画は,少し名の知れた演劇俳優・ギョンス(キム・サンギョン)が一週間の旅行の中で経験する,女性二人と... [続きを読む]

» 『気まぐれな唇』@韓国映画60 [すとっく☆すとっく ~めざせサーファー主夫]
「気まぐれな唇」/韓国/2002年/115分 原題:生活の発見 日本語公式サイト [続きを読む]

« 夏至、冬至、そしてハッピーエンド | トップページ | 映画《地下鐵》 »