« 2004年1月 | トップページ | 2004年3月 »

2004.02.28

545分耐久『鉄西区』

もっと長い映画もあるのでこんなタイトルをつけることもないが、2003年山形国際ドキュメンタリー映画祭で大賞を受賞した、中国の王兵監督のドキュメンタリー『鉄西区』(←YIDFFの作品解説ページよりリンク)、首都圏では4月にアテネ・フランセで上映のもよう。


中華圏のドキュメンタリー、昨年は『緑色包囲』(中国)と『生命(いのち)』(台湾)2本見ることができたのだが、大陸作品は飄々とした軽さの中に深刻さがちらつくリアルで現代的な作品、台湾作品は創作物として工夫されじっくりと練り上げられたドキュメンタリーという、全く違うタイプのもので、しかもどちらも見応えがあり、おもしろかった。


そして真打、6時間の『鉄西区』の登場。全20話のドラマVCDを見ると思えば楽なものかね?(ドラマとは重さが違うだろ)

【2/29】訂正 545分は6時間じゃなくて、9時間の間違い。失礼しました。な、長い。

李楊監督の『盲井』はドキュメンタリーじゃなかったったよな(←ドキュメンタリーではないのに、そんな気がするのはなぜ?)。


身のほど知らずに

アクセス解析を入れてみた。

自分以外に見てくれている人がいるのか知りたかったから。

ただそれだけなので、本当はカウンターを付けたかっただけだが、カウンターを付けるということは、ヒトサマにも「アクセスがない」ことがバレるのだと気付き、怖くなってアクセス解析にした。

本当に身のほど知らずなことだし、ここには、アクセス解析など必要ないし、好きでもない。

でも、アクセス解析をしたら、検索エンジンから飛んできた方の、とあるキーワードが嬉しかった。そんなことがわかるという、ある意味でのメリットもあるのだとわかった。

で、その人のために、過去の日記を1件アップした。

でも、もうその人は2度と見てくれないかもしれないなあ(泣)。

誕生日など

U92P28T3D265324F329DT20031229113336.jpg
◇范植偉はきょうが誕生日らしい。『ニエズ』公式BBSでもおめでとうの文字が飛び交っている。24歳になったんじゃないかと思うが。記念に(?)、昨年暮れの台北での『地下鉄』記者会見の画像を貼ってみる。


台北電影節の公式サイトもだんだん中身が出来てきた。ちなみに『十七歳的天空』の映画祭上映は3月22日。関係ないが。
      ↓
◇28日に「台北之家」で発売された、台湾電影節の期間中使える2000NTドルのパスポート150部は、映画祭のキャラクター(?)として販売に参加した祐祐の人気ゆえか17分で完売。6回になるこの映画祭の最短記録だそうだ(単体のチケットは多分これから発売)。下の写真は29日付の東森新聞網(ETtoday.com)より。右のおっちゃんは映画祭の偉い人。片や全土では200万人規模の記念日の反戦デモも。
i813003-b.jpg
      ↓
◇『十七歳的天空』、いつのまにやら公式サイトで予告編がダウンロードできるようになっていた。見事に少女漫画だ! でも、祐祐は可愛い。また人気が上がることだろう。あ、だから「台北電影節」の「代言人」なのか。うまいな。

2004.02.27

東ハト

cc_p_reg_n98g.jpg

中田英寿の力なのか何なのか、「東ハト」のお菓子は最近ほんとうにがんばっている。

最初にびっくりしたのは、「キャラメルコーン」のパッケージリニューアル(上のサムネイル画像の"コーン君")時に、JRの自動改札機がコーン君だらけになったことだった。

その後、何だかわからないが、やたらインパクトがあってとにかく記憶にだけは残ったのが、電車の社内広告の「暴君ハバネロ」。ずっとあとになってコンビニで現物を見て、買ってみたら病みつきになった。

そして、「キャラメルコーン イチゴミルク味」。

「アーモンド味」の色もかなり可愛い。

今は、もうちょっと大人っぽい電車の社内広告だが、ポップさは失われていない「ハーベスト」のポスターを見るのが通勤の楽しみ。白ゴマと黒ゴマのそばかすが可愛い。コピーもいい。

別に関係者でも何でもないが、何もしなくても、もともと「東ハト」のお菓子はおいしいものが多いのだ。

最後の砦、「オールレーズン」。デザインはマイナーチェンジしているようだけど、こちらは大変革ナシかな?

こっちは似合ってるじゃん

i812300-b.jpg

クリックすると少し大きくなります。

范植偉(ファン・チィウェイ)の表情と背中の羽、映画よりしっくりきている気がする。

2月29日に誠品書店のMTR台北駅店で、舞台劇(《地下鐵》)の音楽CD発売のサイン会がある、というなんてこともない記事。(画像も共に、東森新聞網(ETtoday.com)より)

『ニエズ』原作(著者・白先勇)関係のことも書きたいけれど、なかなかまとまらず……。

2004.02.26

オン ニコニコ ハラタツマイゾヤ カンニンソワカ

真言宗の「真言」のような上記タイトルの言葉は、よく祖母に言われた教訓的呪文。要は、自分がいつもブーたれてた、ってことだ。仏頂面をしていると「いいかい? 人間ってのはね……」という出だしから始まって、このマントラに至るのだ。


おん にこにこ 腹立つまいぞや 堪忍そわか

(にこにこと笑顔で、腹を立てないこと、堪忍することが大切)


これを作ったのが誰かは知らないが、なかなか上手くできていると、いつも思っていた。「真言」というのは、意味がわからなくても、唱えること自体で力を発揮するものらしい。そういうパワーのにおいを借りてるところが、上手い。

特に「オン、ニコニコ」って出だしはそれっぽい。

でも「カンニンソワカ」は、今イチだな。

使い捨て偶像の道、まっしぐら?

20040224speed.jpg

ここでの登場は初めてなので、一応ご紹介。

《ニエズ》で呉敏という純愛少年を演じた張孝全くん(左の赤い服)。偶像劇《星願》以降、オーストラリアでバカンス。その後消息不明だったのですが、いつのまにやら、こんな格好でこんなことやってました。

台湾、中視のドラマ《極速傳説》(←"頭文字D"もどきだろうか?)。

やはりこれも、主役級の登場人物が何人も出る、偶像劇の模様。 ふ~、やれやれ。

ワイルドでかっこいいはずなんだけど、妙に情けないレーサー姿。……モデル出身なんだけどなあ。オーストラリアで呆けちゃった? イ・ビョンホン(from『純愛中毒』)でも見習おうよ。

画像はレースクイーンのお姉ちゃんと、優男の共演者とのお決まりのパターンでの撮影現場でのショット。24日に、レース場でレースシーンのロケがあったらしい。

中川陽介監督の『真昼の星空』はどうなっちゃったの? 

あれもガセ?


同じ偶像劇でも、《十八歳的約定》の孝全くんは可愛かったなあ。


君はどこへいくのだ~(涙)。


2004.02.25

ブエノスアイレスに范植偉

もちろんエキストラである。

昨年の4月だったか5月だったか、大陸サイトに出たニュースだった。

確かめるために、当時、必死で『ブエノスアイレス』DVDを見た。

ラストの台北のシーンだというのはニュースに書いてあったから、そこを中心に。

台北の屋台でメシ食う梁朝偉(トニー・レオン)の、左手(向かって右側)に座っている若者が、彼によく似ている。いや、そのときは絶対に范植偉(ファン・チィウェイ)だと信じた。


その後、インタビュー記事で、彼が「『ブエノスアイレス』は見たことがない」と言ったと書かれていたりしたので、あれは大陸サイトのガセだったかとも考えたが、また別のインタビューでは、自ら「『ブエノスアイレス』にエキストラで出た」と言ったらしいものも……。まあ、エキストラ出演しても、映画本体を見ていないことはありうる。


まあ、出ていたからといって、どうということはない。本当かどうか、芸能ニュースがアテになる訳でもない。

が、興味のあるという奇特な方がいたら、ビデオでも、DVDでも探してみよう。

すぐわかるから。

2004.02.23

ココログ以前の

書き散らし日記を、少しずつここに移しはじめた(12月25日より前のもの)。

読み返すと、文の調子が違うし心構えも違うので、そのままアップできる状態ではない。ちょびちょび移すか。

デザインも初めていじってみたし(バックの色を変えた程度だけどさ)。

それもこれも、みーんな、あした仕事に行きたくないからだ。

でも行かなきゃ。行きたくないけど、行かなきゃ。そして、早く寝なきゃ。……つらい。

2004.02.22

映画《地下鐵》

いろいろな理由で眠気と戦いながら、やっと香港版DVDを見た。

今年日本で公開予定の、金城武と梁詠[王其](ジジ・リョン)主演の『君のいる場所』(向左走、向右走)の原作者である台湾の人気絵本作家・幾米(ジミー)の同名作品の映画化。

原作絵本『地下鉄』は日本でも小学館から発売済み。原作を読んでいないので何か言う資格はないが、解説などを見たところ、映画は脚色というよりはむしろ翻案に近いくらい原作と違う様子だ。


日本でも、本屋ではジミーの本が平積みされたりして人気が出てきているようだし、秋には『君のいる場所』の公開という前提があれば、冬ぐらいには映画《地下鐵》が公開されてもいいかもしれない。

何か、この話ならではのパワーのようなものは、映画では感じられなかったが(原作にパワーがありすぎるんだろうな、きっと)、全然違うが、同じ美しい恋愛物である韓国映画『ラブ・ストーリー』(←先週見た……)あたりが受けるなら、《地下鐵》が受けないとも言い切れないもんなあ。もちろんクリスマス少し前ぐらいの公開で。


で、自分がこれを見たのは、原作でも監督でも、主演俳優でも、董潔(ドン・ジエ)ちゃんや桂綸[金美](グイ・ルンメイ)のせいでも何でもなく、もちろん范植偉(ファン・チィウェイ)が出ているからだ。

ジミーの『地下鉄』は、昨年7月下旬に台北で音楽舞台劇 《幾米・地下鐵~一個音樂的旅程》として上演され、范植偉も(たぶん)映画と同様の役どころでの舞台初出演を果たしている。「演技は悪くないけれど、歌はどうか…」との心配を、吹き飛ばすまではいかずとも「歌もまあまあじゃん」と、ファンを安心させたとか、させないとか(笑)。

この舞台、映画版とは違って原作に近い形で制作されたようで、好評を博し、年末にはマカオで上演され、今年5月には北京でも上演予定。台湾でも、今年再演という話を聞く。

chikaposter.jpg chika.jpg

画像は左が舞台版のポスター、右は舞台のイメージ写真(どちらも新浪網より)。画像の上でクリックすると大きくなります。


范植偉は、台湾での人気を考えれば、天使の役に振られたのもわからなくはないが、クラシックな雰囲気を持っている俳優なので、映画にせよ舞台にせよ、こういう茶目っ気のある洒落た役は、もうひとつしっくりこない気がする。申し訳ないが、似合っていないと……。あるいは、まだそこまで、器用にこなす力がないのか(←南特影帝に何を言う!)。黙ってたたずんでいれば絵になる若者なのだが、いたずら天使は違うと思うぞ。


映画《地下鐵》は、アジア映画ファンにとっては嬉しい顔ぶれの、将来有望な若手俳優が揃ったアイドル・ドラマのような雰囲気の作品だが、途中、林雪(ラム・シュー)がギターを抱えたときに流れる歌"Tout va Bien(Montage Song)"と、その音楽にのった映像は、アイドル・ドラマの次元を超えてしみじみと印象深い。

『[薛/子]子』の『消失的59分59秒』DVDの中に収録された、小敏が張哥の家を出た後に失恋の歌詞の英語曲にのせて登場人物たちの憂いに満ちた姿が次々と映される、カットされてしまった夜のシーンを思い出す。


個人的には、梁朝偉(トニー・レオン)演じる男の親友の運転手役・葛民輝(エリック・コット)は、《心猿意馬》の兄貴・呉毅将(ベン・ン)のタクシー運転手を彷彿とさせて、惹かれるものがありますです。

2004.02.17

くちびるきまぐれ

いや、『気まぐれな唇』と声に出して言ってみたら、『よこはまたそがれ』を思い出しただけです(古すぎ)。

その『気まぐれな唇』は、従来のホン・サンス作品に比べると観やすいと言われるだけあって、かなりソフトだ。正直ソフト過ぎて、監督独特の(いい意味で)何だかヤな気分にさせる引っかかりがほとんど感じられず、印象が薄い。当然、眠い。重たかったまぶたにかろうじて残っているのは、キム・サンギョン演じる主役の男の赤いTシャツと、酔いに頬を染めた美しいチュ・サンミの顔、白い塀の続く韓国の住宅街と、看板の折り重なった商店街の路地。

ラストの、門から立ち去る主人公のやわらかな笑顔は、『ブエノスアイレス』の最後のファイ(トニー・レオン)の笑顔に、ある意味、近いのだろうか。断ち切れない関係、降りられない繰り返しから、やっと降りた、踏ん切りがついたってことなのか? そしてソウルにやっと帰る? そんなことを言いたいのか、言いたくないのかは知らないが、その笑顔は、不気味なまでにさわやかだった。

原題は『生活の発見』。英題は、"Turning Gate"。重要なモチーフである回転門("Turning Gate")の寓話の、その門の名であるらしい。

そうそう、ついでのようで失礼ですが、イ・オルさん、『サマリア』ベルリン国際映画祭監督賞受賞おめでとう!(賞をとったのはキム・ギドク監督だろーが)

夏至、冬至、そしてハッピーエンド

cast2.jpg

1カ月ぶりにようやく映画館に足を運び、観てきたのは2本。

チョン・ジウ監督の 『ハッピーエンド』とホン・サンス作品『気まぐれな唇』

『ハッピーエンド』は、そりゃあまあ、チェ・ミンシクを見にいったのだが(タイトル下の画像は公式サイトより)、彼は期待以上だ。失業中年、スーツ姿に赤ちゃん、古本まみれ、苦悩する乱れ髪。似合うったらない。巨匠イム・グォンテクの失敗作との呼び声も高き(←うそうそ!)『酔画仙』が早く見たいぞ。

そして本来のこの映画の「売り」であるらしき、チョン・ドヨンのすばらしい色気と存在感(&演技)に、当然といえば当然だが酔いしれた。後半、喫茶店で浮気相手(チュ・ジンモ)と会う前の、細やかな「素顔」演技。「お色気ON」の彼女とは全く違う、疲れや諦めや未練や迷いがすべて含まれた人間らしい、やつれた表情は見事だ。

それにしても、妻の浮気題材の映画の「浮気相手の男」ってのは、どうして全然魅力がないんだろう。まあ、自分が基本的に"色男""二枚目"系が苦手なだけなのかも知れないが……。浮気というわけじゃなかったが、『たまゆらの女』でコン・リーに寸止め食らわせるスン・ホンレイなんかはとても良かったと思うが~。やはり、秘すれば花、事に及ばぬが花、ってところなのか。

『ハッピーエンド』の面白さは、特に前半の、いわゆる男女の設定がことごとく逆転しているところ。これは爽快。チェ・ミンシク演じる夫がこのまま耐えて耐えて、そして『夏至』(トラン・アン・ユン監督)のごとく、何ごともなく"元サヤ"に収まれば、そりゃあさらに新鮮な映画となったことだろう。……って、そりゃ『冬至』(謝東監督)か?

で、あの"転"は、ほんの少し唐突というか、ほんの少し作品の"品格"を落としてしまっているような、そんな気がしたのだが、どうか? ラストは好きなんだけど。

2004.02.16

十七歳……公式サイト

既にほかでも情報が出てますが、メールをいただきましたので(←ありがとうございました!)……。

台湾で4月2日公開予定のゲイの男の子たちのコメディ『十七歳的天空』に公式サイトができたということで、大々的に発表があったというのが2/12のこのニュース

サイトの中はまだまだこれから、というところのようですが。

監督が若い女性で、初監督作品、しかも制作も女性という記事は、昨年8月のクランクイン以前から出ていましたが、今年1月、監督はついに写真つきで報道されています。

陳映蓉監督(←ごめんなさい読めません)は23歳。卒業制作のデジタルビデオ作品(《Sorry Spy》)が金馬影展に入選し世に出る。それが『十七歳的天空』のプロデューサーの目にも止まり、別の人が監督することになっていた本編を、結果的には彼女が撮ることになったという話(で、OK?)。

金馬影展のDV作品から出てるってあたりは、鄭有傑(チェン・ヨウチェー)監督なども同様なプロフィールだったかと……。思えば、2003年東京フィルメックスで最優秀作品賞を受賞した寧浩(ニン・ハオ)監督の『香火』も、大陸ではありますが、DVの卒業制作作品だったっけ。

いや、このコメディ、どんなもんかね~と内容を心配してたりしたんですが、意外や意外に期待できたりしてね。

若い女性監督、台湾からも出て活躍してほしいなあ。

2004.02.04

十七歳的天空

金勤と楊祐寧が出演している同志コメディ映画『十七歳的天空』も、いよいよ、ポストプロダクションの最終段階に入ったそうで、 ケツ出てます。

2004.02.02

チャン・ツォーチのTVドラマ

1818046-729180.jpg

いろいろな問題があって、予定の映画の制作はストップし、今年はテレビドラマを撮るとの話だった張作驥(チャン・ツォーチ)監督、やっぱり撮っている。

『聖稜的星光』(全13話)

もともとは台湾の張孝全ファンサイトで、当然、彼が出演するという情報とともに張作驥(チャン・ツォーチ)のドラマ制作のことを知ったのだが、上記監督名リンクの、監督自身のサイトにもキャストは不明ながら、ドラマのページがしっかりある。

で、ドラマのタイトルの方にリンクした、きょうの中国時報のニュースでは、祐祐(楊祐寧)と『最愛の夏』のヒロインを演じた李康宜が競演で、范植偉がゲスト出演。風光明媚な(しかし厳しい雪山の気候の)山岳地帯での撮影、てな話。

トップの画像は聯合新聞網の同様な内容の芸能ニュースより。
(向かって左が小偉、右が祐祐。監督提供の写真だそう)

張孝全くんも本当に出るなら、さらに嬉しいが、どうなることやら。ドラマは出演者が多いから、どこかに出たってね。おかしくないもんね。

しかし最近、韓国映画以外では、気になるアジア作品のほとんどがテレビドラマだって、どうだろう。

2004.02.01

銭とる苦患は死ぬ苦患

会社の仕事と、もう1つの別の仕事のどちらもが、うまくいかずにアップアップしていたら、ふとタイトルの言葉を思い出した。

2年前に亡くなった明治生まれの祖母が、仕事で落ち込んだ自分によく掛けてくれた言葉だ。別に、励ますような意味もないし、モチベーションを上げるとか、ポジティブになるというような言葉ではない。

「銭とるクゲンは死ぬクゲン」

(仕事をしてお金を稼ぐのは死ぬほど苦しいことだ。でも誰だって苦しいんだから、我慢して頑張りなさい)

ちゃんと調べたわけでも、説明を受けたわけでもないが、いつもそんなふうに受け止めていた。

お前は世界に1つだけの個別の存在なんだから、自信を持ってゆったりとやってみなさい……とか、そんなんじゃなくて、「苦労をするのが人間だ、人生だ」っていう人生観そのものが明治フレーバーで、それがいいかどうかは別として、ある意味フレッシュだ。

今や日本では、どこを掘ったって出てこない、思想の絶滅種に違いない。

漢字は、クゲンを辞書で引いてみたら、当てはまりそうなものが「苦患」しかなかったので、それを使ってみた。ちなみに意味は、(仏教で)地獄で受ける苦しみ(by三省堂新明解国語辞典第五版)とのこと。ま、苦しみのことだよな。

ほとんど祖母に育てられたと言っていい自分は、何かあると、祖母の言葉が呪文のように頭の中にぽっかりと浮かんでくる。メジャーなことわざ・故事成語は少なく、どこか微妙に、勘違いが入っているかもしれないし、方言が混ざっているかもしれない不思議な響きを持つ言葉が多い。

んなわけで、特にどうということもないが、単なる自分の懐かしみのためにカテゴリを作ってみた。名前は「ユキゴログ」。祖母の名前と「語録」と「ログ」を掛け合わせたもの。昔の人の生の言葉、まとめてみたら意外と面白いかも知れないなと……。

(ま、日々聞かされていた当時は、うっとおしかったですよ。で、韓国映画『おばあちゃんの家』なんか見ると、身につまされて、身につまされて……)

「同じ言葉、聞いたことがあるよ」という方がいらっしゃいましたら、よかったら反応していただけると嬉しいです……だから、どうなるわけでもないんだが。

« 2004年1月 | トップページ | 2004年3月 »