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2003.11.30

香火(中国映画・東京フィルメックスにて)

監督は北京電影学院出身の寧浩。デジタルビデオによる卒業制作なんだそう。最近見た同じ北京電影学院出身の張克明監督の『緑色包囲』もDV。資金のない新進監督には便利この上ない機械なんだろうけど、DVの『世界の車窓から』を見てるようなペカーーンと明るい画面は、題材を選びそうな気がする。

内容は、まだまだ昔ながらの暮らしの残る山西省の村にある寺の坊さんの話。見るからにおんぼろな貧しい寺で、穴の開いた服にすり切れた靴をはく若い僧侶。本尊には、ダリの松葉杖のようなつっかえ棒がかってある。ある日その棒に触ったら、仏像が倒れてきて壊れてしまった。

仏像は村人の信仰に欠かせないもので、もうすぐ春節後の寺詣での季節。書き入れ時に看板娘の仏像が不在では困ると、僧侶は新しい仏をつくるための金策に奔走するという、聖俗入り混じった「ニヤッ」と笑える話になっている。

最初は管轄の役所を訪ね、芸も工夫もなく「修繕費を出してほしい」と申し出る。役所じゃ「予算がない」の一辺倒。なのに後から来たよその宗教団体の人間には、役人はほいほい教会の修理を請け負っている。何故かと言えばそれはその人が「手土産」を持ってきていたから。

ことほど左様に、我らが若き僧侶はぼっとした世間知らずな男で、まわりからは還俗と結婚を勧められ続けていたのだが、仏像を作る3000元を何とかして手に入れようと、少しずつ動き出す。でも布施を求めて民家を回わっては警察につかまったり、路上で占いをしてはチンピラにショバ代を取られてボコボコにされたり。でも、何をされても「すべては金のためや」とあの手この手で頑張る坊主。いや「仏法のためや」と言うぺきか。

街の風景はまさに『一瞬の夢(小武)』の世界。坊主の寺のある村への道は、広く遠くまっすぐで美しい。

広大な景色の美しさと、街の埃っぽい感じと、飄々とした和尚とのゆったりとしたリズムのおかしみは、デジタルビデオの光線じゃないほうが「味」になるような気がしたんだけどな~。まあ、素人の言うことじゃないか。しかし監督、若いのに地味な題材である。好きだけどね。

2003.11.20

緑色包囲

乾電池というのはそれ自体「かわいい」代物で、映画のチラシを見てもわかるとおり大量に並んでいるだけで何となく微笑ましい。その微笑ましい乾電池が使い捨てられ放置されると、単3乾電池1つで人1人の一生分の飲み水を汚染し、土壌を蝕む。

たまたま旅先で読んだ新聞で、生業としている乾電池が自然環境を害していることを知った田桂栄。彼女が、中国全土でたった1人使用済乾電池の回収に奮闘するドキュメンタリー。

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